日本政府は、地球外生命の探索と地球に似た惑星の探索を目的とした米国主導の「居住可能な世界天文台」計画に参加することを検討しており、技術提供と重要な研究機会を確保することを目指しています。この計画は、NASAが主導し、2040年代初頭に大規模な宇宙望遠鏡を打ち上げる予定で、紫外線やX線のように地球の大気を通過できない波長を観測することを目的としています。
日本のJAXA、技術貢献の可能性を検討
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、参加するための専門チームを設置し、どのような技術的貢献ができるかを評価しています。政府関係者は、この宇宙望遠鏡の取り組みがアルテミス月面探査計画に匹敵する国際的な重要なプロジェクトであると見なしており、日本がこの計画に参加することで、世界的な宇宙科学における役割が強化され、観測機会への優先的なアクセスが得られるとしています。
ジェームズ・ウェッブ望遠鏡後継機、生命探査の新たな扉を開く
この望遠鏡は、2021年に打ち上げられたジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の後継機として、地球から150万キロメートルの位置を周回する予定です。赤外線、可視光線、紫外線を利用して、液体の水や生命を支えることができる大気を持つ地球に似た惑星を発見することを目指しています。地球に似た惑星を検出するためには、星の明るさによって隠れた微弱な光信号を捕える必要があります。
日本の技術、国際的な宇宙探査でのリーダーシップ
日本は、ハワイのすばる望遠鏡のために開発した観測機器やリモートメンテナンス技術を提供し、この計画に貢献することを期待しています。ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の開発には参加しなかったものの、日本は今後の大規模な宇宙計画への貢献が重要であると専門家は指摘しています。
「地球外生命の発見は、生命とは何か、どのようにして地球上で進化したのかを理解するための新たな扉を開くことになります」と、日本国立天文台ハワイ観測所の宮崎聡所長は述べています。彼は、将来的な国際宇宙探査のリーダーシップを維持するために、日本が独自の技術を活かすことの重要性を強調しています。
ニュースソース: Japan Today