NVIDIAの次世代グラフィックスカード「RTX 5080」の評価テストが開始され、海外メディアの検証結果が報じられた。RTX 5080は、新しいBlackwell GPUアーキテクチャとTSMCの4NPプロセスを採用し、高い性能を発揮している。
GB203アーキテクチャを採用し、大幅な性能向上
RTX 5080は完全な「BG203-400」コアを搭載しており、従来のRTX 4080とは異なる設計となっている。そのGB203アーキテクチャは、7つのGPC(Graphics Processing Clusters)で構成され、42のTPC(Texture Processing Clusters)、84のSM(Streaming Multiprocessors)、10,752基のCUDAコア、336基の第5世代Tensorコアを備えている。
興味深いのは、GB203のコアサイズがAD103(RTX 4080のコア)と同じく378平方ミリメートルであるにもかかわらず、トランジスタ数は459億から456億へとわずかに減少した点だ。しかしCUDAコアの数は512基増加し、計算処理能力の向上が図られている。
RTX 4090Dに匹敵する性能を実現
テスト結果によると、RTX 5080は非常に優れたパフォーマンスを発揮し、その性能はRTX 4090Dに迫るとされている。また、Blackwell GPUは高消費電力が懸念されていたが、RTX 5080はRTX 4080よりも消費電力が低減され、省エネルギー性能も向上している。
ビデオメモリにはGDDR7を採用し、動作クロックは30GHz、メモリバス幅は256bit、総帯域幅は960GB/sに達する。これはRTX 4080と比較して34%の向上であり、RTX 3090 Tiの1,008GB/sに迫る数値となっている。
ここ10年で最も効率的なGPUと評価
RTX 4090Dと比較すると、RTX 5080はスペック上30%の向上にとどまるが、効率面では大きな進化を遂げている。前世代のRTX 4090はトランジスタ数を2.7倍、動作クロックを1.4倍に増加させ、RTX 3090 Tiと比べて50%の性能向上を実現した。一方、RTX 5080は消費電力やメモリ帯域幅のバランスを最適化し、過去10年で最も効率的なGPUと評価されている。
性能、電力効率、メモリ帯域の向上により、RTX 5080はグラフィックスカード市場で高い競争力を持つと予想される。ゲーマーやクリエイターにとって、新たな人気モデルとなる可能性が高い。