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JR東日本、新幹線E10系を発表—2027年以降試験運転、貨物輸送サービスも強化

東京駅からの新幹線。(画像提供:Fikri Rasyid、Unsplash)
東京駅からの新幹線。(画像提供:Fikri Rasyid、Unsplash)

JR東日本は、2027年以降に試験運転を開始し、2030年度に運行を予定している新型新幹線「E10系」を発表した。新幹線の耐震性能向上に加え、旅客サービスの拡充も図る。また、2024年秋からは、一部の既存車両を貨物専用車両へと改造し、輸送需要の増加に対応する方針だ。

■ 東北新幹線の新型車両「E10系」、耐震性能と快適性向上

JR東日本が発表した新型新幹線E10系は、東北新幹線(東京—東北地方)で運行される予定だ。最高時速は既存のE5系と同じく320km/hに据え置かれるが、安全性と快適性が向上する。

外装は、東北地方の自然風景をイメージした2色のグリーンで彩られ、地震時の振動を吸収し、脱線リスクを低減する技術が採用される。車内では、Wi-Fi環境の改善、座席のアームレストやテーブルスペースの拡大、個別の仕切り設置などが行われ、移動時間をより有効に活用できるようになる。また、荷物収納スペースの拡張も計画されている。

JR東日本の社長・喜勢陽一氏は「移動時間をより価値あるものにするため、座席サービスを充実させる」と述べ、新幹線の利用体験を向上させる意向を示した。

■ 貨物専用車両への改造、2024年秋から運用開始

新幹線による貨物輸送の需要増加を受け、JR東日本は、引退したE3系車両の一部を貨物専用車両へと改造する計画を発表した。対象となるのは7両で、それぞれ約1,000個の荷物を運搬できる仕様となる。

これらの貨物専用車両は、東北新幹線の東京行き旅客列車に連結され、平日のみ運行される予定だ。新幹線の高速性を活かし、荷物の迅速な輸送を実現する狙いがある。

■ 今後の展望

E10系の試験運転は2027年後半以降に実施予定で、本格導入は2030年度と見込まれている。一方で、貨物専用車両の導入は2024年秋と早期に進められ、既存のインフラを活用しながら鉄道物流の可能性を広げる試みとなる。

鉄道の安全性向上と、旅客・貨物の両面でのサービス強化を進めるJR東日本の新たな取り組みが、今後の鉄道業界にどのような影響を与えるのか注目される。

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