OpenAI・Oracle・ソフトバンク、米国で5つの新Stargate拠点を発表 — 総投資5000億ドル計画を前倒しへ
概要:7GW規模・4000億ドル超の投資で拡大加速
OpenAI、Oracle、ソフトバンクは、米国におけるAIインフラ基盤「Stargate」計画の一環として5つの新しいデータセンター拠点を発表しました。これらにテキサス州アビリーンの旗艦拠点やCoreWeaveとの進行中プロジェクトを加えると、総容量は約7ギガワット(GW)に達し、今後3年間で4000億ドル超の投資が行われる見込みです。これにより、2025年末までに5000億ドル・10GWの当初コミットメントを予定より前倒しで達成できる見通しです。
Oracleとの協力で4.5GWを追加
今年7月、OpenAIとOracleは最大4.5GWの追加容量開発で合意しており、両社の協力は今後5年間で3000億ドル規模に達する見通しです。今回発表された新拠点3カ所(テキサス州シャックルフォード郡、ニューメキシコ州ドニャアナ郡、中西部の未公表サイト)と、アビリーン近郊での600MW拡張計画を合わせると、5.5GW超の容量を提供できます。これらの拠点は2万5000人以上の現地雇用を創出し、さらに数万人規模の間接雇用を生むとされています。
ソフトバンクとの共同開発拠点
残る2つの拠点は、ソフトバンクとOpenAIの提携により1.5GWまで拡張可能です。
- オハイオ州ロードスタウン:ソフトバンクが着工、来年稼働予定
- テキサス州ミラム郡:SB Energyと連携した高速構築型サイト
これらは高速な展開と拡張性、そしてコスト効率を兼ね備えた設計であり、高性能コンピューティングをより幅広く利用可能にするとしています。
選定プロセスと今後の展望
今回の5拠点は、今年1月に開始された全米規模の選定プロセス(30州以上から300件超の提案を審査)を経て決定されました。今後も追加拠点の検討が進められ、当初の5000億ドル投資・10GW計画を上回る可能性が高まっています。
また、Oracleが担当する新拠点群は、すでに稼働を開始したアビリーン旗艦キャンパス(Oracle Cloud Infrastructure上)に加わります。Oracleは6月にNVIDIA GB200ラックの供給を開始しており、OpenAIは次世代研究のためのトレーニングや推論をすでに開始しています。
各社CEOのコメント
OpenAI CEOサム・アルトマン氏は「AIの約束を果たすには必要な計算力を構築することが不可欠だ」と述べました。
Oracle CEOクレイ・マゴウィルク氏は「OCIの拡張は高性能かつコスト効率に優れたAI基盤を提供する」と強調しました。
ソフトバンクの孫正義氏は「StargateはAIの未来を支える拡張可能なコンピューティングを実現する」とコメントしています。
Stargate発表の背景
OpenAI、Oracle、ソフトバンクは、今年1月にホワイトハウスでトランプ大統領とともに5000億ドルのStargate計画を発表しました。政府のリーダーシップと政策支援により、計画は想定以上のスピードで進展し、追加パートナーの参加を促しています。
出典: OpenAI