Space Oneのロケット打ち上げ、技術的な問題で延期
東京を拠点とするSpace Oneは、日本初の民間企業として衛星を軌道に乗せることを目指しているものの、土曜日のロケット打ち上げを延期しました。これは、前回の試みでロケットが打ち上げ直後に爆発したためです。Space Oneは、和歌山県のスペースポート紀(Kii)から午前11時(GMT 02:00)に打ち上げを予定していましたが、予定の約20分前に延期を発表しました。
天候が影響、打ち上げを中止
Space Oneの阿部浩三副社長は、記者会見で「最終決定を下す際に、10km(6.2マイル)の高度以上で風速が非常に強かったため、打ち上げに適さないと判断した」と述べました。新たな打ち上げの試みは、翌日の日曜日の午前11時に行う予定だとしています。
前回の打ち上げは爆発で終了
Kairosロケットは、今年3月に初めて打ち上げられましたが、打ち上げ直後に技術的な問題が発生し、18メートル(60フィート)のロケットに自爆命令が出され、爆発しました。爆発により、白煙が山岳地帯を包み込み、近くの海岸で集まっていた観客は衝撃的な光景を目撃しました。
次回の打ち上げに向けた準備
次回の打ち上げでは、台湾宇宙機関の衛星を含む5つの衛星が搭載される予定です。Space Oneは、アメリカのSpaceX(スペースX)を模倣し、企業向けに手頃な価格で迅速な衛星打ち上げサービスを提供することを目指しています。SpaceXは、NASAや米国防総省と契約を結んでおり、その成功を受けて、Space Oneも今後の成長に期待を寄せています。
宇宙業界での競争とSpace Oneのビジョン
Space Oneは2018年に設立され、キャノン電子やIHIエアロスペース、清水建設、そして日本政策投資銀行などが支援しています。同社は、迅速でコスト効率の良い衛星打ち上げを提供し、国際市場での競争に挑戦しています。日本の宇宙開発機関であるJAXA(宇宙航空研究開発機構)は、H3ロケットシステムの成功や、月面への無人探査機の軟着陸などを実現していますが、民間企業の進出により、今後ますます競争が激化することが予想されます。