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日本特許庁、AIとバーチャル空間時代の知的財産権侵害防止に向け法改正を検討

AI チャット アプリのみで構成された携帯電話の画像。(画像ソース: Solen Feyissa、Unsplash)
AI チャット アプリのみで構成された携帯電話の画像。(画像ソース: Solen Feyissa、Unsplash)

日本特許庁(JPO)は、生成AIやバーチャル空間などデジタル技術の拡大に伴う知的財産権(IP)の課題に対応するため、法改正の検討を開始しました。AI生成デザインの普及は、新製品開発に支障を来す恐れがあり、現行法の見直しが求められています。

特許法および意匠法の見直し

JPOによると、現行の特許法および意匠法はAI生成コンテンツの影響に対処する規定がなく、早ければ来年度にも予定される改正案では、生成AIを悪用して実際には製品開発を計画していない個人や事業者が特許や意匠権を取得できないようにすることを目指しています。改正後の法律では、製品のイノベーションを妨げる行為を規制することが見込まれます。例えば、AIに学習させた既存のデザインを無断で再現し、大量のデザインや薬品の化学式などを公開する行為が対象となり得ます。このような行為は、独自性を損なう可能性があるためです。

バーチャル空間でのデザイン権の適用

現行の意匠法では、原則としてバーチャル環境専用のデザインに対する権利保護はありません。そのため、ブランド品のデジタルレプリカがメタバース内で無許可で販売されても、意匠権侵害には該当しません。JPOは法改正により、デジタル資産の保護を確立し、バーチャル空間での無許可複製を防ぐことを目指しています。

海外サーバー接続技術に対する特許法の強化

現行の特許法は日本国内における特許権のみを認めており、海外にサーバーが設置された検索エンジンや自動運転システムなどの技術には保護が及ばない場合があります。これまでにも日本で実質的に開発されたサービスに対しIP保護が認められた裁判例もありますが、法改正により、海外にホストされた技術に対しても特許保護が拡充される可能性があります。

法改正に向けた専門家との協議

JPOは水曜日に特許法改正に向けた専門家会議を開催予定であり、意匠法についても同様の会議を行う計画です。これにより、日本の急速に変化するテクノロジー分野における知的財産権の保護強化が図られる見込みです。

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