Apple、「Apple Watch Series 11」を発表:高血圧通知・睡眠スコア・5G対応で進化
シリーズ史上最も進化したApple Watch
Appleは2025年9月8日、最新のスマートウォッチ「Apple Watch Series 11」を正式に発表しました。新モデルは、シリーズ史上最も包括的な健康機能を備え、さらに薄型で快適なデザイン、24時間持続するバッテリー、そして初めての5G対応を実現しています。
Apple Watchは世界で最も人気のあるスマートウォッチであり、今回の「Series 11」では、健康管理・フィットネス・コミュニケーション・安全性といったあらゆる領域で大幅な強化が行われています。
健康機能の大幅強化:高血圧通知と睡眠スコア
最大の注目点は、初めて搭載された「高血圧通知」機能です。Apple独自のアルゴリズムにより、光学式心拍センサーが計測する血管の反応データを30日間にわたり解析し、慢性的な高血圧の兆候を検出するとユーザーに通知します。
高血圧は心疾患や脳卒中の主要なリスク要因であり、世界で13億人以上が影響を受けていますが、症状がないことも多いため未診断のまま放置されがちです。「Apple Watch Series 11」の高血圧通知は、この課題に取り組む画期的な機能として期待されています。
さらに「睡眠スコア」機能も新たに追加されました。睡眠時間、覚醒の頻度、睡眠ステージのバランスなどを数値化し、ユーザーの睡眠の質を分かりやすく表示。米国睡眠医学会などの最新ガイドラインに基づいて開発され、科学的な裏付けがある点も特徴です。
デザインと耐久性の進化
「Apple Watch Series 11」はこれまでで最も薄型かつ快適なデザインを採用しています。
- アルミニウムモデル:スペースグレー、ジェットブラック、ローズゴールド、シルバーの4色
- チタニウムモデル:ナチュラル、ゴールド、スレートの3種類
ディスプレイは耐久性が大幅に向上。アルミモデルには従来比2倍の耐傷性を持つIon-Xガラスを採用し、チタニウムモデルは引き続きサファイアクリスタルを搭載。ランニングやスイミングなどアクティブなライフスタイルにも対応できる堅牢性を備えています。
5G対応と通信性能の向上
「Series 11」はシリーズ初となる5Gセルラー通信に対応。これにより、音楽やポッドキャストのダウンロード、アプリの利用がより高速で安定しました。さらに、新設計のセルラーアンテナを搭載することで、電波の弱いエリアでも従来より高い接続性能を実現しています。
iPhoneが手元になくても、通話やメッセージ送信、緊急通報などの機能が利用可能となり、真の意味で「独立したスマートウォッチ」として活用できるようになりました。
watchOS 26とApple Intelligence
新しい「watchOS 26」は、Apple Intelligenceを活用し、ユーザーの行動を学習してよりパーソナライズされた体験を提供します。
特に注目されるのがWorkout Buddyで、ユーザーの心拍数や運動履歴を解析し、リアルタイムで音声によるフィードバックを提供。まるでパーソナルトレーナーのようにモチベーションを高めてくれます。
そのほかにも、
- 新しい文字盤「Flow」「Exactograph」
- ジェスチャー操作(リストフリック、ダブルタップ)
- メッセージの自動翻訳機能(Live Translation)
- Notesアプリ、スマートスタックの改善
など、日常をより快適にする機能が数多く追加されています。
環境への取り組み「Apple 2030」
「Apple Watch Series 11」は環境面でも進化を遂げています。Appleは「Apple 2030」の取り組みの一環として、本製品に40%以上の再生素材を使用。バッテリーには100%再生コバルトを採用し、チタニウムケースは従来の半分の原材料で製造できる3Dプリント技術を導入しています。
また、製造過程では100%再生可能エネルギーを使用しており、Appleのカーボンニュートラル実現に向けた重要な一歩となっています。
価格と発売日
「Apple Watch Series 11」は、2025年9月8日から予約受付が開始され、日本を含む50以上の国と地域で9月19日(金)より発売されます。
- 価格:399ドル(約6万3,000円)から
- サイズ:42mmと46mm
- Hermèsモデル:特別デザインのバンドや文字盤を用意
Apple公式サイトのニュースルームでも詳細が公開されています。





