Googleは、Google マップ上のビジネス情報の信頼性を高めるため、新たな対策を導入したことを公式ブログで発表しました。特にインドでは、昨年報告されたように偽レビューや詐欺的なビジネスプロフィールが大きな問題となっており、Googleは既に1万件以上の不正なビジネス情報を削除、さらに複数の違反者に対して法的措置を進めているとのことです。
Gemini AIで怪しい編集を検出
今回、Googleは最新のAI技術「Gemini」を活用した新しいモデルを開発。これは、不審なビジネスプロフィールの編集を自動的に検出するためのもので、以下のような動きが対象となります:
- 「Zoe’s Coffee House」から「Zoe’s Cafe」への名称変更のような軽微な編集 → 問題なし
- 「カフェ」から「配管工」など、カテゴリを大きく変更する編集 → AIが検出して調査対象に
Googleによると、今年だけでも数千件の不審なプロフィール編集をブロックしており、問題のある情報がユーザーに表示される前に対処しているケースが大半です。
偽の★5レビューにも本格対応
Googleはまた、金銭で購入された偽の5つ星レビューにも厳しい姿勢を取っています。こうしたレビューは、実際に店舗を訪れていないユーザーが投稿しており、消費者を欺く手法として問題視されています。
AIを活用して不自然な投稿パターンを検出し、投稿から数ヶ月が経過しても不正と判断されれば削除される可能性があります。さらに現在、米国、英国、インドでは不正レビューが削除された際にアラート通知をユーザーに表示する新機能も導入されています。
2024年の成果:2億4000万件の違反レビューを削除
Googleは、2023年だけでポリシー違反のレビューを2億4000万件以上削除し、その大半は表示される前に自動検出されてブロックされました。また、偽のビジネスプロフィールも1200万件以上を削除するなど、対策が年々強化されています。
Googleの姿勢:「AI+人の目」で信頼回復を
今回の発表は、AI技術と人間の専門分析チームを併用することで、より信頼できるビジネス情報提供を目指すというGoogleの姿勢を示しています。ビジネスオーナーにとってもユーザーにとっても、正確かつ誠実なレビューや情報の存在が信頼構築に不可欠であることを再確認させられる内容です。