Qualcommは10月21日、ラップトップチップ向けに開発した技術をモバイルチップに組み込むことを発表しました。この取り組みにより、チップの生成AIタスク処理能力を強化することを目指しています。
ラップトップからモバイルへの展開
サンディエゴに拠点を置くQualcommは、世界最大のモバイルチップメーカーです。ビジネスの多角化を図るため、2021年に元Appleのエンジニアたちを採用し、ラップトップ用のチップを設計しました。このチップは今年発売され、MicrosoftのWindowsのAI機能を支えています。
Snapdragon 8 Eliteに「Oryon」技術を導入
Qualcommのチームが開発したカスタムコンピューティング技術「Oryon」は、今回初めてモバイル向けチップに統合されます。Qualcommは、新しいチップであるSnapdragon 8 Eliteの一部を再設計し、画像生成やテキスト生成といったAIタスクを処理できるようにしました。
AI向け開発者ツールの強化
Qualcommは、AlphabetのAndroidオペレーティングシステムで既に提供されているものに加え、チップのAI機能を活用するための特別なツールをソフトウェア開発者に提供する予定です。Qualcommのシニアバイスプレジデント兼モバイル部門ゼネラルマネージャーのChris Patrick氏は、Reutersのインタビューで「AIは、Googleが急速に進化している分野ですが、我々にも開発者に提供できる独自の技術があります」と述べました。
大手企業とのパートナーシップ
Snapdragon 8 Eliteは、Samsung Electronics、Asustek Computer、Xiaomiなどのメーカーのデバイスに搭載される予定です。これらのパートナーシップにより、新しいチップの高度なAI機能が活用されることが期待されています。
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