米・日・韓、北朝鮮IT労働者の脅威に対抗 サイバー攻撃と資金源遮断で協力強化
北朝鮮IT労働者による世界的な脅威
アメリカ、日本、韓国は、北朝鮮のサイバー活動への警戒を強め、特に海外に派遣されるIT労働者の問題に共同で取り組む姿勢を示しました。これらの労働者は、知的財産の窃取や収益獲得を通じて、北朝鮮のミサイル開発資金を支えていると指摘されています。
共同声明では、北朝鮮IT労働者がAIツールを活用し、身元や所在地を偽装して世界中の企業に潜入している実態を強調。コロナ禍以降のリモートワーク拡大により、こうした手口がさらに巧妙化していると警告しました。
実際の事例と制裁措置
2025年5月には、アメリカ・アリゾナ州の女性が、北朝鮮IT労働者を300社以上の米企業に就労させた罪で、懲役約8年の判決を受けました。これにより北朝鮮は1,700万ドル(約25億円)以上の資金を得ていたとされます。
米財務省はさらに、ロシア、ラオス、中国に拠点を置く関連組織や個人を制裁対象としました。一方、日本と韓国も国内企業に対し、北朝鮮関連労働者の雇用回避やセキュリティ強化を呼びかけています。
日韓首脳外交と地域協力の深化
韓国の李在明大統領は就任後初の外遊で日本を訪れ、石破茂首相と会談しました。両首脳は歴史問題での対立を越え、安全保障や経済課題での協力を確認。特に「北朝鮮のサイバー脅威への共同対策」を最優先課題の一つとしました。
また、少子化や地方人口減少など、両国共通の課題に対応するための共同タスクフォース設立も議論されました。
米国との関係とインド太平洋戦略
この trilateral(3カ国)協力強化の背景には、トランプ米大統領の不安定な外交方針があります。日本と韓国への輸出に15%の関税を課し、防衛費増額を求める姿勢に対し、両国は「自主的かつ均衡のとれた同盟関係」を模索しているとされています。
北朝鮮と中国の台頭に直面する中、米・日・韓の3カ国はサイバー防衛、制裁強化、IT労働者の摘発を通じて、地域の安全保障を固める狙いです。
今後の展望
専門家は、北朝鮮が進化させる手口に対応するため、持続的かつ柔軟な協力が不可欠と分析。今回の連携は、単なるサイバー対策にとどまらず、東アジア全体の安全保障と経済秩序を守るための重要な一歩と位置づけられています。
出典: AInvest