旧正月(春節)の大晦日に開催された春節ガラで、中国のロボットが伝統舞踊「秧歌(ヤンガー)」を披露し、海外のSNSでも大きな話題となった。著名な中国人監督チャン・イーモウ(張芸謀)氏が演出を手掛けたこのパフォーマンスでは、中国のロボット企業Unitreeが開発した16体のヒューマノイドロボットが登場。東北地方の伝統衣装である花柄の綿入れジャケットを身にまとい、中国の新疆芸術学院のダンサーたちとともに舞台に立った。
このロボットは、腰を滑らかにひねる動作や人間のような脚のキック動作を再現できるだけでなく、手に持ったハンカチを器用に回すことも可能。人間と遜色ないダンスを披露し、その精巧な動きに多くの観客が驚嘆した。
海外SNSでも絶賛の声
この革新的なパフォーマンスは、**RedditやX(旧Twitter)**などの海外SNSでも話題となり、多くのユーザーが感動の声を寄せた。
- 「正直、めちゃくちゃすごい。」(Reddit)
- 「フルダンスを見たけど、ロボットがハンカチを回す動きが驚異的だった。」(Reddit)
- 「技術が生活に統合されればされるほど、人々がそれを受け入れやすくなる。」(X)
- 「AIとロボット技術の進化がすごい。これからの未来に備えよう!」(X)
- 「エーロン・マスクのOptimusロボットは股関節手術後のお年寄りみたいに歩くのに、中国のロボットは春の若鶏のように踊っている。」(X)
また、「中国がさまざまな分野で急速に発展している様子を、世界が注目している」と指摘する声も見られた。
Unitreeの最先端AI技術
今回の春節ガラで活躍したのは、Unitree社のヒューマノイドロボット**「Unitree H1」。同社はGlobal Timesの取材に対し、ロボットにはAI駆動の全身モーション制御技術が搭載され、最大360N・mの関節トルク**を実現していると説明。また、360°パノラマ深度認識技術により、周囲の動きを正確に把握できる。
さらに、高精度3DレーザーSLAM測位・ナビゲーション技術を活用し、複雑なステージ環境でも正確な位置を把握。音楽理解AIアルゴリズムを搭載し、リアルタイムで楽曲に合わせた動きを調整できるという。
Unitreeは、このモデルのロボットを**「伏羲(フーシー)」**と命名。これは、中国神話に登場する民族の祖先の名と同じ発音であり、「技術がもたらす美しい祝福」を象徴しているとのことだ。
ロボットと伝統文化の融合が、新たなエンターテインメントの可能性を示した今回の春節ガラ。今後のAIロボット技術の進化にも注目が集まりそうだ。
ニュースソース: Global Times