Nvidiaの最新GPUドライバに関する問題が再び注目を集めています。**RTX 50シリーズの発売以降、クラッシュやブラックスクリーンといった不安定な動作が多くのユーザーに影響を及ぼしており、**その影響は最新モデルにとどまらず、RTX 40シリーズやRTX 30シリーズなどの旧世代GPUにも広がっていることが明らかになりました。
調査によると、こうした問題の共通要因はNvidiaの独自機能にあるとされています。具体的には、DLSS(Deep Learning Super Sampling)、Nvidia Reflex、フレーム生成技術(Frame Generation)、そしてG-Syncなどが原因の一端を担っていると見られています。
問題は多岐にわたり、修正は難航
YouTubeチャンネル「GamersNexus」が公開した詳細なレポート(※動画内)では、以下のような具体的な不具合が確認されています:
- **『Star Wars Outlaws』**でゲーム再開時にクラッシュ
- **『Cyberpunk 2077』**でセーブデータ読み込み時にクラッシュ
- **『Shadow of the Tomb Raider』**でベンチマーク起動時にクラッシュ
- **『Marvel Rivals』**では、フレーム生成機能使用中にクラッシュ(このタイトルはNvidiaがフレーム生成機能のデモとして使用していたもの)
加えて、DLSSやReflex有効時の描画出力、スリープ復帰後の動作不良なども報告されています。こうした不具合に対して、旧バージョンのドライバにロールバックすることで一部の問題は改善されるものの、それによって最新のRTX 50シリーズの性能が低下するケースもあるといいます。
「最悪のGPUローンチ」との声も
GamersNexusのスティーブ・バーク氏は、「これはこれまで見た中で最悪のグラフィックカードのローンチだ」と強く批判しています。これまでGPU業界ではAMDが初期ドライバの不安定さで知られていましたが、今回に限ってはNvidiaがその立場を逆転させてしまった形となりました。
Nvidiaはすでに5回のドライバ修正を実施済み
Nvidiaは過去数ヶ月で5回のドライバアップデートを実施し、RTX 50シリーズの一部不具合については改善が進んでいるものの、旧世代GPUに関する問題は依然として残ったままです。特に高リフレッシュレート対応モニターやマルチモニター環境での使用時には問題が顕著になるとの報告もあります。
高額GPUユーザーにも影響
数十万円を投じて最新のRTX 50シリーズを購入したユーザーが、こうした不安定な動作に直面する状況は極めて問題視されています。長年安定して動作していた旧世代GPUまでもが影響を受けている点も深刻であり、ユーザーの信頼を取り戻すには、Nvidia側の早急かつ根本的な対処が求められます。