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Google、「Gemini CLI Extensions」を発表 — AI開発を自在にカスタマイズ可能に

Gemini AI CLIのイラスト。(画像出典:The Keyword、Google)
Gemini AI CLIのイラスト。(画像出典:The Keyword、Google)

コマンドラインからAIツールを拡張、Gemini CLIの新しい進化

Googleは、開発者向けAIエージェント「Gemini CLI」の新機能として、拡張フレームワーク「Gemini CLI Extensions」を正式に発表しました(公式サイト)。
これにより、開発者は自分のワークフローに合わせてGemini CLIを自由に拡張し、日常的に使用するツールやAPIを直接ターミナル上で統合できるようになります。

Googleによると、Gemini CLIはオープンソースのAI搭載ターミナルエージェントであり、今回の拡張機能は“パワーアップモジュール”として機能します。
それぞれの拡張は「プレイブック(playbook)」を内蔵しており、AIがそのツールの使い方を即座に学習できる仕組みです。
そのため、複雑な設定を行わなくても、最初のコマンドから即戦力として動作します。

出典: Google公式ブログ


100万人以上の開発者が利用中 — 拡張でさらに進化するAIエージェント

Gemini CLIは、2025年7月の正式ローンチからわずか3か月で100万人以上の開発者に採用されました(発表記事)。
今回の「Gemini CLI Extensions」により、Googleをはじめ、Dynatrace、Elastic、Figma、Harness、Postman、Shopify、Snyk、Stripeなど業界を代表する企業との連携が可能になります。

拡張は簡単に導入でき、以下のコマンドをターミナルで入力するだけです:

gemini extensions install <GitHubのURLまたはローカルパス>

これにより、開発者は**「ツールが自分に合わせる」新しい開発体験**を得られます。


多様なパートナー拡張が登場

ローンチ時点で、すでに以下のような幅広いパートナー拡張が利用可能です。

  • Dynatrace:CLIからリアルタイムのアプリケーションパフォーマンスを分析し、根本原因を特定
  • Elastic:Elasticsearchデータを検索・取得・分析し、エージェントワークフローに統合
  • Figma:デザインフレームからコードを生成し、設計と開発の整合性を維持
  • Harness:CI/CDパイプラインのデータをAIで分析し、失敗パターンを自動修正
  • Postman:自然言語でAPI評価やワークスペース管理を実行
  • Shopify:APIスキーマ探索やドキュメント検索を通じてShopify関係アプリを構築
  • Snyk:セキュリティ診断を組み込み、コードの脆弱性を初期段階で検出
  • Stripe:Stripe APIと連携し、決済やナレッジベースをCLIから直接操作

これらの拡張はすべてGemini CLI Extensionsページで発見・導入が可能です。


Googleが提供する公式拡張群 — CloudからFlutterまで

Google自身も多数の公式拡張を開発しています。以下は代表的な例です:

クラウド関連:

アプリ開発関連:

データ・AI関連:


Gemini CLI Extensionsがもたらす新しい開発体験

Gemini CLI Extensionsは、Model Context Protocol(MCP)の仕組みを活かしながら、ツールとのやり取りをよりスマートに進化させます。
MCPがツールへの基本的な接続を提供する一方、拡張機能はそれを知能的かつパーソナライズされた操作体験
に昇華させます。

拡張は「ツールのプレイブック」「カスタムコマンド」「MCPサーバー接続」などを1つのパッケージにまとめ、開発者が
自分だけのAI対応ターミナル環境を構築できるよう設計されています。

詳細は拡張作成ガイドおよびテンプレートページで確認できます。


Gemini CLIが目指す「開発者中心のAI時代」

Googleは「最良のツールとは、人に合わせて進化するツール」であると強調しています。
Gemini CLI Extensionsはまさにその理念を体現し、開発者が自分の働き方に合わせてAIを構築・拡張できるようにします。
Googleは今後もオープンソースコミュニティと協力し、開発者中心のAI開発体験を推進していくとしています。

出典: Google Developers Blog

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