ASUS、ROGノートPCのスタッタリング問題に対応へ ― ベータ版BIOSを公開
広範囲で報告された不具合に対応
ASUSは9月26日、ROGノートPCで広く報告されているスタッタリング(カクつき)やパフォーマンス低下の不具合について、原因を特定したと発表しました。同社は公式X(旧Twitter)アカウント ASUS ROG North America を通じて声明を発表し、10月初旬から最終版のBIOSを順次公開する予定です。
まずは2023年モデルの**Strix Scar 15(G533ZW)とZephyrus M16(GU604VI)**向けに、ベータ版BIOSが今週中にサポートページで配布されるとしています。ASUSはベータ版の導入によって保証が無効になることはないと強調しました。
ユーザー報告と技術的背景
この問題は9月上旬からユーザーによって報告されており、システム全体が30〜60秒ごとにカクつくほか、オーディオのノイズや入力遅延が発生するなどの症状が見られていました。
GitHub上で公開された詳細な調査によれば、この不具合はBIOSレベルのACPI割り込み処理の不具合やdGPUの不適切な電源制御が原因とされており、WindowsのパフォーマンストレースではACPI.sys関連の高DPCレイテンシーが確認されています。影響範囲は2021年から2024年までの複数世代にわたり、ScarシリーズやZephyrusシリーズなどのハイエンドモデルも含まれていました。
今後の対応と注意点
ASUSはベータ版BIOSに修正を実装済みとしていますが、執筆時点ではサポートサイトでの配布は開始されていません。対象ユーザーは随時確認するよう推奨されています。
正式版BIOSは10月初旬以降、他のモデルにも順次展開される予定です。導入を検討するユーザーは、事前にバックアップを取り、変更履歴を確認した上でインストールすることが推奨されます。なお、ベータ版は保証対象内であるものの、最終版ほど安定性が確保されていない可能性があります。
出典: MSN