長文共有を可能にする新機能
Metaが運営するソーシャルメディア「Threads」で、新たに長文テキストを共有できる「テキスト添付」機能がテストされていることが明らかになりました。TechCrunchの報道によれば、この機能によりユーザーは従来の500文字制限を超え、ブロック形式で長文を投稿できるようになります。
これまではメモアプリのスクリーンショットを貼るなどの代替策に頼らざるを得ませんでしたが、この新機能によってニュース記事の引用、エッセイ風の投稿、書籍の抜粋など、より表現の幅広い投稿が可能になります。
投稿形式とUIの特徴
「テキスト添付」で投稿すると、本文の一部がプレビューとしてグレーのボックスに表示され、クリックすると全文が展開されます。さらに、太字や段落分けといった基本的な書式設定も利用できる見込みです。
現在のThreadsは最大500文字の投稿に加えて、リンク、写真、カルーセル形式の画像、最長5分の動画を添付できますが、今回の機能追加でテキスト表現の自由度が大幅に広がることになります。
他社サービスとの比較:XやSubstackとの違い
この機能は、X(旧Twitter)の「記事」機能に近い存在ですが、大きな違いがあります。
- Xの長文記事機能は「Premium(有料)」加入者のみが利用可能
- Threadsのテキスト添付はすべてのユーザーが利用可能
また、Substackのような外部プラットフォームに誘導する必要もなく、Threads内で完結して長文を公開できるため、クリエイターやライターにとって新たな選択肢となりそうです。
一方で、現時点のThreadsのテキスト添付は「テキストのみ」に対応しており、Xのように長文記事に画像や動画を挿入することはできません。Metaは今後のアップデートで拡張する可能性があると見られています。
クリエイターとユーザーへの影響
この新機能は、単なる文字数制限の拡張以上の意味を持ちます。
- クリエイター:エッセイやコラム形式の投稿をアプリ内で完結でき、Substackなど外部サイトに依存せずに読者を獲得できる
- ユーザー:ニュースの引用や解説記事を一度に読めるため、情報収集が効率化
- プラットフォーム戦略:Xとの差別化を進め、ユーザーの滞在時間を延ばす
MetaはすでにDM機能、フェディバース統合、カスタムフィード、AI強化などを次々と導入しており、「テキスト添付」もThreadsを進化させる重要な一歩となりそうです。
今後の展望
現時点では開発中の機能ですが、一般ユーザーに公開されれば、Threadsは長文コンテンツと短文投稿の両方をカバーするハイブリッド型SNSへと進化する可能性があります。
これは単なる「Xの代替」ではなく、ライターや情報発信者にとって新しい創作・配信の場となることが期待されます。





