ノートパソコンにおける「画面サイズと携帯性のトレードオフ」に終止符を打つ、Lenovo の ThinkBook Plus Gen 6 Rollable が登場。CES 2025 で発表されたこのモデルは、巻き取り式(ローラブル)OLEDディスプレイを採用し、14インチから最大 16.7インチまで伸縮可能。縦方向に約50%も表示面積を広げられるという大胆な設計が注目を集めています。 エルミタージュ秋葉原+2PC Watch+2
巻き取り式ディスプレイの仕組み
- 本モデルの肝となる ローラブルOLEDパネル は、機構によって内部に巻き取られており、「専用キーを押す」「手のジェスチャーを使う(ToFセンサーによる検知)」のいずれかで伸縮が可能。 Lenovo Download+1
- 画面を縮めた通常モードでは 14インチ(2,000 × 1,600ピクセル、アスペクト比 5:4)として使用でき、伸ばすと 16.7インチ(2,000 × 2,350ピクセル、アスペクト比 8:9)に。 Lenovo Tech Today New Zealand+1
- リフレッシュレートは 120Hz で、滑らかな表示が可能。 Lenovo Tech Today New Zealand
性能とスペック
- プロセッサー:Intel Core Ultra 7(Ultra 7 258V など)を搭載。 Tom’s Hardware
- メモリ:最大 32GB LPDDR5X。 Lenovo Tech Today New Zealand
- ストレージ:最大 1TB PCIe SSD。 Tom’s Hardware+1
- グラフィックス:Intel Arc 140V を統合。 Lenovo Tech Today New Zealand
- バッテリー:66Wh を搭載。 Lenovo Tech Today New Zealand
- ネットワーク:Wi-Fi 7 対応、Bluetooth 5.4。 Tom’s Hardware
- ポート:Thunderbolt 4 ×2、3.5mm オーディオジャック。 Tom’s Hardware
- カメラ:5MP+IR センサー。 Tom’s Hardware
- サイズ・重量:303.5 × 230.6 mm、本体厚さ 19.9mm、重量は約 1.69 kg。 Lenovo Tech Today New Zealand
生産性と使い勝手:縦長の利点を活かす
- 伸縮ディスプレイにより、縦に長い表示領域を確保できるため、ドキュメント作成、コーディング、資料閲覧などに非常に便利。 Lenovo StoryHub+1
- Lenovo 独自の ThinkBook Workspace ソフトウェアを使えば、分割画面やウィジェットなどを効率よく配置可能。 Lenovo StoryHub
- また、ジェスチャーによる伸縮で直感的な操作が可能。手を振るだけでディスプレイを伸ばしたり戻したりできる点も未来感があります。 Lenovo Download+1
AI・スマート機能
- Lenovo AI Now:オフラインでも動作するAIエージェント機能を備えており、作業の効率化を支援。 Lenovo StoryHub
- Copilot+ PC:大規模言語モデル(LLM)を活用した生成AI機能に対応し、文章作成やデータ処理をサポート。 Newsroom+1
- ドライバレベルでは、Intel と共同で スムーズな画面伸縮体験 が得られるようにカスタマイズされており、モーターによる伸縮を自然に感じられる設計。 Newsroom
- 耐久性も考慮されており、少なくとも2万回のローリング動作が想定されている。 Newsroom
実際の使用感・評価
- NotebookCheck のレビューでは、Wi-Fiでのウェブ閲覧で約 10時間強のバッテリー持ち を確認。 Notebookcheck
- ただし、巻き取り/戻す動作は約 10秒かかるという報告もあり。 The Verge
- 伸ばしたディスプレイでは、縦に2つの16:9 ウィンドウを重ねて使うことができ、生産性が大きく向上するという評価。 The Verge
- 一方で、ローリング機構の耐久性や、Windows側でのウィンドウ配置など ソフトウェアの最適化に課題がある との指摘も。 The Verge+1
利用シーン/ターゲットユーザー
- ビジネスプロフェッショナル:資料閲覧/編集、スプレッドシート、会議での共有など。
- クリエイター:縦長キャンバスが使えるため、イラストやドキュメント作成に適している。
- 在宅・モバイルワーカー:ノートPCの携帯性を保ちながら、必要に応じて表示領域を拡大できる。
注意点・限界
- 重量:1.69kg と軽めだが、ローラブル構造の分だけ従来の14インチモバイルノートより重め。 PC Watch
- 耐久性:ローリング機構を頻繁に使う人には、長期使用での信頼性を見守る必要がある。
- 価格:ローラブル技術や高性能構成を反映して $3,499(米国) という高価格帯。 エルミタージュ秋葉原
- ソフトウェア最適化:一部アプリ/OSが縦長画面をネイティブにサポートしていない可能性がある。
結論・展望
Lenovo ThinkBook Plus Gen 6 Rollable は、「モバイル性能」と「大画面生産性」を両立させた、非常に未来志向のノートPC です。巻き取り式OLEDという革新的な技術により、1台で仕事も創作も快適にこなせる可能性があります。
とはいえ、耐久性やソフトウェア面での課題も指摘されており、まだ初期世代ならではのハードルがあります。今後のファームウェア更新やアプリ最適化、あるいは後継機での改善に注目したいところです。
Lenovoがこの技術を広く展開し、Rollable ノートが一般的な選択肢になるかどうか……その行方は、まさにこれからです。
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