Appleは2025年6月、Apple Watchシリーズの10周年を記念した特別モデル「Apple Watch X(テン)」を正式に発表しました。
これまでのApple Watchの系譜を継ぎながらも、デザイン・機能・健康モニタリング・AI対応などすべての面で刷新され、“次の10年を切り開くウェアラブルデバイス”として注目を集めています。
■ より薄く、美しく生まれ変わった新デザイン
Apple Watch Xでは、新たに設計された筐体により、これまでで最も薄型のApple Watchとなっています。
エッジの丸みを抑えたフラットなディスプレイと、再設計されたスピーカーグリルによって、ミニマルで未来的な印象を与える外観に。
加えて、新しい磁気アタッチメント式バンドシステムが導入され、従来のスライド式とは異なり、バンドの脱着がより直感的かつ安定性の高いものになりました。
■ 新機能「血圧測定」に対応
Apple Watch Xの最大の進化点のひとつが、血圧の非侵襲測定機能です。
これまでの心拍・心電図・血中酸素濃度に加えて、手首での収縮期血圧のモニタリングが可能となりました。
watchOS 11と連携し、以下のような新しい健康サポートが提供されます:
- 高血圧傾向の早期検出と通知
- 毎日の平均血圧を自動記録
- 睡眠時の血圧推移レポート
- 医師との共有用PDFレポート自動生成
これにより、Apple Watchは単なる健康トラッカーから、パーソナルヘルスアシスタントへと進化したと言えるでしょう。
■ Apple Intelligenceとの連携でAI化した日常体験
Apple Watch Xは、iOS 18やmacOS 15と同様に、Appleの生成AI「Apple Intelligence」と連携しています。
具体的には、以下のようなAI体験が実現されています:
- 通知の優先度を自動判断し、重要なものだけを表示
- Siriが自然言語の指示に高度に対応(例:「来週の予定の中で外出が多い日を教えて」)
- ヘルスデータに基づくライフスタイル提案(例:「今週は睡眠が不足気味です。水曜は早めに就寝しましょう」)
- ワークアウト中の心拍とパフォーマンスから、次のトレーニングを自動提案
これらはすべて、オンデバイスで処理されるプライバシー重視設計であり、安心して活用できる仕様となっています。
Apple Watch X の主な仕様:
● ディスプレイ:Always-On Retina LTPO OLED(2000ニト)
● サイズ展開:41mm / 45mm
● センサー:心拍、血中酸素、心電図、体温、血圧、新加速度センサー
● プロセッサ:S10チップ(Neural Engine内蔵)
● バッテリー:最大36時間(省電力モード時)
● OS:watchOS 11(Apple Intelligence統合)
● 接続:Bluetooth 5.4 / Wi-Fi 6E / LTEモデルあり
● 新機能:磁気バンド、血圧測定、Siri強化、AI通知フィルタ
● カラー:グラファイトブラック / シルバーホワイト / ディープブルー / スペースチタニウム
■ ヘルスケアとAIを腕に乗せる未来
Apple Watch Xは、これまでのウェアラブルの“延長線”ではなく、まったく新しい日常の入口を切り開くデバイスです。
デザインと技術の融合、ヘルスケアの深化、AIによる体験最適化。Appleが築いた10年の集大成であり、これからのスマートライフの基盤となる1本です。
2025年後半のウェアラブル市場において、Apple Watch Xは確実に最注目の存在となるでしょう。