Valveは2025年6月、かねてより噂されていたポータブルゲーミングPCの新型「Steam Deck 2」を正式発表しました。
2022年に登場した初代Steam Deckは、PCゲームをポータブルで楽しめるという革新性で世界中のゲーマーに衝撃を与えましたが、新モデルはそれを超える進化を遂げています。
Steam Deck 2は、パフォーマンス・ディスプレイ・バッテリー・携帯性のすべてを大幅にアップグレードし、まさに“次世代ポータブルPCゲーミング”の中心となる一台となりました。
■ パワフルで静かなAMD最新APUを搭載
Steam Deck 2の心臓部には、**AMD ZEN 4アーキテクチャ採用のカスタムAPU(Ryzen Z2 Extreme)**が搭載されています。
これは6コア12スレッドのCPUに、RDNA 3.5ベースのGPUを統合したチップであり、AAAタイトルも60fps以上で快適に動作するパフォーマンスを実現。さらに消費電力効率も改善され、排熱・静音性も向上しています。
■ ついにOLEDディスプレイを搭載
最大の注目ポイントの一つは、ついに採用された7.4インチのOLEDディスプレイです。解像度は1920×1200(16:10)、リフレッシュレートは最大120Hzと高速表示に対応。
HDRサポート、1000ニトのピーク輝度、DCI-P3広色域にも対応しており、グラフィック重視のゲーマーも納得の仕上がりです。
応答速度も大幅に短縮され、シューティングや格闘ゲームなど、反応速度が重要なタイトルでも有利な環境を提供します。
■ 使いやすさの細部アップデートも多数
新モデルではスピーカーが再設計され、より臨場感のある3Dオーディオに対応。内蔵ストレージは最大1TB NVMe SSDに加え、microSDスロットによる拡張も可能です。
トラックパッドは感度と触覚フィードバックが向上し、より細かい操作が可能に。加えて、本体重量は約10%軽量化され、グリップ形状も改良されたことで、長時間のプレイでも疲れにくくなっています。
ソフトウェア面では、SteamOS 4が搭載され、より高速な起動とゲーム切り替えが実現。また、Steam Cloud Saveの自動同期やRemote Play Anywhere機能もさらに強化され、デスクトップとシームレスなプレイ環境が整っています。
Steam Deck 2 の主な仕様:
● ディスプレイ:7.4インチ OLED(1920×1200, 120Hz, HDR, タッチ対応)
● CPU / GPU:AMD Ryzen Z2 Extreme(Zen 4+RDNA 3.5統合APU)
● メモリ:16GB LPDDR5X
● ストレージ:256GB / 512GB / 1TB NVMe SSD(microSD拡張対応)
● OS:SteamOS 4(Linuxベース)
● バッテリー:50Wh(最大約10時間)、USB-C PD対応急速充電
● 通信:Wi-Fi 6E / Bluetooth 5.4
● ポート:USB-C(DisplayPort出力対応)、3.5mmイヤホンジャック
● 重量:約580g(前モデル比 -60g)
● カラー:マットブラック / ステルスグレー / 限定トランスルーセントブルー
■ ポータブルゲーミングの未来形
Steam Deck 2は、単なるスペック強化にとどまらず、本体の設計思想から使い勝手に至るまで“完成度の高さ”を感じさせる一台に仕上がっています。
外出先でもSteamライブラリにすぐアクセスし、デスクトップPCと同じゲームをほぼ同等の体験でプレイできる環境が、よりコンパクトで快適になったのは、まさにゲーマーの夢です。
2025年のゲーミングデバイストレンドを象徴するデバイスとして、Steam Deck 2は今後長く話題となることは間違いありません。