Honorは中国で、新しいスマートフォン「Honor Magic 7」および「Magic 7 Pro」を正式に発表しました。Honorは、AIエージェント「Yoyo Agent」を搭載することで、より直感的で自律的なスマホAI体験を提供しようとしています。発表イベントでお披露目されたYoyo Agentは、ユーザーが指示を出すだけでAIが実行する仕組みになっており、コーヒーの注文やアプリのサブスクリプション管理、旅行計画などを効率よくこなします。従来のスマートアシスタントを超えた、タスク自動化と問題解決に重点を置いています。
主な特徴と仕様
Magic 7およびMagic 7 Proはデザインこそ前機種に似ていますが、カメラ性能とAI機能に大幅なアップグレードが施されています。特にハイエンドモデルであるMagic 7 Proは、6.8インチディスプレイに最大5,000ニットのピーク輝度を備えており、市場でも屈指の明るさを誇ります。バッテリーは5,800mAhのシリコンカーボンバッテリーを搭載し、100Wの有線充電と80Wのワイヤレス充電に対応し、迅速かつ柔軟な充電が可能です。
Magic 7 Proのカメラシステムも注目ポイントで、200MPの望遠レンズ(3倍光学ズームと100倍デジタルズーム対応)を含むトリプルカメラモジュールを搭載しています。また、50MPのメインカメラと50MPの超広角カメラも装備しており、AIによる画像鮮明化機能がさらに強化されています。最新のSnapdragon 8 Eliteチップセットを搭載し、HonorによるとCPUパフォーマンスが42%向上し、GPU性能も大幅に向上しています。OSはAndroid 15ベースのMagicOS 9.0を採用しています。
AI市場での競争が激化
Magic 7シリーズの発売は、AppleがAIプラットフォーム「Apple Intelligence」を米国で展開する中での発表となりました。また、SamsungやGoogleといった大手メーカーもジェネレーティブAIに力を入れており、業界での競争と売上の向上を狙っています。リサーチ企業Canalysによれば、2024年第2四半期の世界スマートフォン出荷台数は前年比12%増の2億8800万台に達し、Samsungがトップ、Appleがそれに次ぐ形となりました。
HonorはYoyo Agentの導入により、より直感的なAI体験を提供し、他社との差別化を図ろうとしています。Yoyo Agentは、他のAIシステムとは異なり、手動入力やアプリ操作をせずにタスクを独自に実行することを目指しており、ユーザーの時間と手間を節約できるのが特徴です。
価格と販売情報
Honor Magic 7シリーズは中国国内での販売が開始されており、Magic 7は4,499元(約96,200円)、Magic 7 Proは5,699元(約121,963円)からとなっています。現時点では海外販売についての発表はありませんが、HonorのAI重視の取り組みは、グローバル市場においても有力な競争相手となることが期待されています。
高度なAI機能と最先端のスペックを備えたHonor Magic 7シリーズは、AIとパフォーマンスの両面でスマホユーザー体験を再定義する革新的な製品となるでしょう。