eVTOL(電動垂直離着陸)スタートアップが、2トンの飛行車両の日本での初飛行に成功しました。この画期的な飛行は、岡山県で日本の非営利団体MASCと協力して実施され、国土交通省航空局(JCAB)の承認を受けて行われました。このイベントは、日本が次世代の都市型空中輸送を開発するための一連の試験飛行の幕開けとなります。
日本への革新の導入
eVTOLメーカーであるAutoFlightは、最近、5人乗りの電動航空車両「Prosperity」を日本の先進航空モビリティ(AAM)オペレーターに納入しました。この車両は、2025年の大阪万博での展示飛行や、日本各地でのAAM展開に使用される予定です。
さらに、AutoFlightは「Prosperity」の貨物用バージョンである「CarryAll」において、中国民用航空局(CAAC)から型式証明(TC)を取得しました。これにより、CarryAllは1トン以上の重量を持つeVTOL車両として初めて認証を受けたものとなりました。この車両は完全自律での運行が可能で、最大離陸重量は2トンに達し、用途の幅が広がっています。
eVTOLの可能性を広げる
AutoFlightはeVTOL技術の進歩の最前線に立っています。今年初めには、世界初の公共の場での完全自律型電動タクシーの都市間飛行を中国の深圳と珠海の間で実施しました。「Prosperity」EAVは、珠江デルタを20分で横断し、通常3時間かかる車での移動時間を大幅に短縮しました。
同社は、中国南部の大湾区でのバーティポート(垂直離着陸場)とeVTOL旅行ルートのネットワーク構築を目指しており、乗客を運ぶ飛行は今後2年以内に開始される見込みです。また、一般航空事業者でヘリコプターサービスを提供するHeli-Easternとの提携を通じて、100台の「Prosperity」を購入する契約を結びました。
多用途な未来への展望
AutoFlightは、EAVの特殊用途の開発にも取り組んでいます。最大800ポンドの荷物を運び、124マイルの航続距離を持つ消防用飛行車両のプロトタイプを開発しました。この車両は、高性能な消火剤カプセルを迅速に輸送し、到達困難なエリアでの緊急対応を革新することを目的としています。
さらに、AutoFlightは、編隊飛行や長時間の飛行を含むさまざまな試験シナリオでEAVの能力を実証しています。同社は、中国の上海とドイツのアウクスブルクに本社を構え、創業7年のスタートアップとして航空技術革新の最前線に立ち続けています。