ASUSは2025年6月、人気のポータブルゲーミングPC「ROG Ally」シリーズの最新モデル「ROG Ally X」を発表しました。
本モデルは、同社のフラッグシップゲーミングブランド「Republic of Gamers(ROG)」に属する製品で、モバイルゲーミングのパフォーマンスと快適性の両立を目指した進化系です。
ROG Ally Xは、前モデルで好評だったポイントを残しつつ、バッテリー容量・メモリ・冷却機構・ポート類などを全方位でアップグレード。外出先でも家庭でもゲーム環境を妥協せずに楽しみたいユーザーにとって理想的な1台に仕上がっています。
■ ついに“本気”のバッテリー性能へ進化
最も注目すべきは、バッテリー容量が前モデルの40Whから倍増した80Whに拡張された点です。
これにより、グラフィック設定を抑えた中負荷のゲームなら最大8時間以上の連続プレイが可能となり、「長時間持ち歩けるWindowsゲーミングPC」が現実になりました。
さらに、USB-C急速充電(100W)に対応し、短時間での回復も可能。モバイルバッテリーからの充電にも対応しており、外出先での連続使用にも配慮されています。
■ 冷却&グリップ構造が刷新
ROG Ally Xでは、冷却ファンが新設計のデュアルファン構造に変更され、風量は約20%増加。
加えて、ヒートパイプとヒートシンクの配置も見直され、高負荷時の筐体温度を最大6度抑制することに成功しています。
さらに、グリップ部分の形状もより握りやすく厚みが増し、背面にはカスタマイズ可能なマクロボタンも配置。長時間のプレイでも疲れにくく、eスポーツプレイヤーにも対応できる操作性を実現しました。
■ メモリ&ストレージもプロ仕様に強化
ROG Ally Xは、24GBのLPDDR5Xメモリ(7500MHz)を搭載し、グラフィック性能とマルチタスク性能を飛躍的に向上。
ストレージも1TBのPCIe 4.0 SSDを標準装備しており、起動やロード時間も高速です。
加えて、M.2 2280スロットが採用されており、ユーザー自身でのSSD交換や拡張も簡単に行える設計となっています。
■ USB4・microSD・多彩な拡張性を実現
ポート類も大幅に強化され、従来のXG Mobile専用ポートから、より汎用性の高いUSB4(Thunderbolt 4互換)ポートへと変更。
これにより、外部GPU(eGPU)や4Kモニター、ドッキングステーションとの接続が可能となり、デスクトップ環境での本格的なゲームプレイやクリエイティブ作業にも対応できます。
もちろん、microSD UHS-IIカードスロットや3.5mmイヤホンジャックも引き続き搭載。利便性を損なうことなく、パワーアップを遂げています。
ROG Ally X の主な仕様:
● OS:Windows 11 Home
● プロセッサ:AMD Ryzen Z1 Extreme(Zen4/RDNA3)
● ディスプレイ:7インチ フルHD(120Hz / FreeSync Premium / 500nits)
● メモリ:24GB LPDDR5X(7500MHz)
● ストレージ:1TB PCIe Gen 4 SSD(M.2 2280)
● バッテリー:80Wh、USB-C 100W PD急速充電
● 通信:Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3
● ポート:USB4(Type-C)、USB-C、microSD、3.5mmオーディオ
● 重量:678g
● カラー展開:ROGブラック(限定エディションあり)
■ Steam Deckを本気で超える“持ち運べるWindowsマシン”
ROG Ally Xは、Steam DeckやLenovo Legion Goといったライバル機と比較しても、ハイパフォーマンスかつ自由度の高いゲーミング体験を提供します。
特にWindowsベースで動作する点や、USB4でのeGPU対応など、「据え置き+携帯」両方のシーンで活躍できる本格派ゲーマー向けの製品です。
2025年後半のポータブルPC市場において、最もパワフルで完成度の高い製品のひとつとなることは間違いありません。