完全ワイヤレスイヤホン市場はここ数年で大きく進化し、いまではノイズキャンセリングや外音取り込み、マルチポイント接続などが当たり前の時代になりました。そんな中で、**「便利なだけでは物足りない」「ワイヤレスでも音質に妥協したくない」**というユーザーに向けて、ひときわ強い個性を放っているのがNoble Audioの「FoKus Prestige Encore」です。
FoKus Prestige Encoreは、単なる高価格帯の完全ワイヤレスイヤホンではありません。
本機の大きな魅力は、無垢材を加工した木製ハウジングと木製ケース、そして1DD+2BA+1PDの4ドライバー構成という、見た目と中身の両方にしっかりとこだわっている点にあります。高級感のある外観だけでなく、音響設計にも本気で取り組んでいることが、製品仕様からはっきりと伝わってきます。
木製ハウジングと木製ケースが生み出す、特別な所有感
FoKus Prestige Encoreを語るうえで、まず外せないのがデザインです。
Noble Audioと国内代理店アユートの案内によると、本機のハウジングと充電ケースは、単なる木目風の装飾ではなく、無垢材をCNC加工して仕上げた完全木製構造が採用されています。さらに天然木を使っているため、木目は一台ごとに異なり、同じ表情の製品が二つとない点も魅力です。
デザイン面の注目ポイント
- 本体ハウジングに天然木を採用
- 充電ケースも木製仕上げ
- 無垢材をCNC加工した本格仕様
- 木目の個体差があり、1台ごとに表情が異なる
- 工業製品でありながら工芸品のような雰囲気を楽しめる
最近の完全ワイヤレスイヤホンは、機能性や装着性を重視して樹脂系の素材を使うことが多いですが、FoKus Prestige Encoreはそこにあえて“素材の温かみ”と“道具としての格”を持ち込んでいます。音を聴く時間だけでなく、ケースを開ける瞬間や手に取る瞬間まで含めて満足感を与えてくれるモデルと言えます。
4ドライバー構成が示す、ワイヤレスとは思えない本気の音作り
音響面での最大の特徴は、やはり3wayトライブリッドの4ドライバー構成です。
公式情報では、以下のユニット構成が明記されています。
ドライバー構成
- 8mmダイナミックドライバー ×1
- Knowles製バランスド・アーマチュアドライバー ×2
- 6mm平面磁気ドライバー ×1
この1DD+2BA+1PDという構成は、完全ワイヤレスイヤホンとしてはかなり贅沢です。低域はダイナミックドライバーが厚みと量感を担い、中域はデュアルBAがボーカルや楽器の輪郭を支え、高域は平面磁気ドライバーが空気感や微細表現を引き出すという、明確な役割分担がなされています。
音の方向性として期待できるポイント
- 低域は深く、量感がありながら過剰に膨らみにくい
- 中域は明瞭で、ボーカルや楽器の質感を捉えやすい
- 高域は伸びやかで、細かなニュアンス表現に強い
- 音場の広がりや定位感にも配慮された設計
- ワイヤレスでもHi-Fi的な立体感を狙ったチューニング
平面磁気ドライバー採用が、このモデルの価値をさらに高める
FoKus Prestige Encoreで特に注目したいのが、6mmの平面磁気ドライバーを搭載している点です。平面磁気ドライバーは、一般的には高級ヘッドホンや有線イヤホンで注目されることが多く、完全ワイヤレスでの採用例はまだ限られています。Noble Audioは、このユニットによって高域の空気感やトランジェントの速さ、微細なディテールの描写力を高めたと説明しています。
さらに、アユートの製品ページではトリプルベント付き金属ノズルの採用も紹介されています。これは気流を安定させ、装着時の密閉性を高めることで、低域の再現性や装着による音のばらつきを抑える狙いがある設計です。耳の形やイヤーピースによって音が変わりやすい完全ワイヤレスイヤホンにおいて、こうした細かな工夫は実使用時の満足度に直結します。
ワイヤレス機能も妥協なし。aptX LosslessとLDACの両対応は大きな魅力
高音質なドライバーを搭載していても、ワイヤレス伝送が弱ければ魅力は半減します。
その点、FoKus Prestige Encoreは無線性能もしっかり強化されています。アユートによると、チップセットにはSnapdragon S3 Gen 1 Sound Platform(QCC3091)を採用し、Bluetooth 5.4に対応。コーデックはaptX Lossless、aptX Adaptive、LDAC、AAC、SBCをサポートしています。
ワイヤレス性能の主なポイント
- Bluetooth 5.4対応
- aptX Lossless対応
- LDAC対応
- aptX Adaptive、AAC、SBCにも対応
- マルチポイント接続対応
- TrueWireless Mirroring対応
この仕様なら、Android系スマートフォンや高音質再生環境との相性も良く、音質重視のユーザーにも十分アピールできます。加えて、複数デバイス間の切り替えがしやすいマルチポイント対応は、スマホとPCを併用するユーザーにも便利です。
ANCや通話性能も備えた、日常使いしやすい高級TWS
FoKus Prestige Encoreは、オーディオマニア向けの尖った製品でありながら、日常的な使いやすさも犠牲にしていません。公式情報では、ハイブリッドANC、外音取り込み機能、そしてデュアルマイクによるcVcノイズ抑制に対応していると案内されています。
実用機能
- ハイブリッドANC
- 外音取り込みモード
- デュアルマイク cVcノイズ抑制
- 通話やオンライン会議にも対応しやすい設計
つまり本機は、音楽鑑賞専用の贅沢品というより、普段使いもできる高級ワイヤレスイヤホンとして仕上げられているわけです。高音質を重視しつつも、通勤や移動、仕事中の通話までカバーしたい人にはかなり魅力的です。
バッテリー性能とパーソナル補正も充実
バッテリー面では、イヤホン本体に65mAh、ケースに500mAhを搭載し、ANCオフで最大10時間、ANCオンで最大7時間、ケース込みで最大35時間の再生が可能とされています。さらに10分の急速充電で約2時間再生でき、USB-C充電とQiワイヤレス充電の両方に対応しています。
また、FoKus Prestige EncoreはAudiodo Personal Soundを活用した左右耳別のパーソナル補正にも対応しています。補正プロファイルはイヤホン本体側に保存できるため、一度設定すれば接続先デバイスが変わっても自分向けのサウンドを維持しやすいのが特長です。
こんな人に向いている
FoKus Prestige Encoreは、価格帯を考えても万人向けモデルではありません。
ただし、以下のような人にはかなり刺さる製品です。
向いているユーザー
- ワイヤレスでも音質を最優先したい人
- 有線イヤホンに近い満足感をTWSに求める人
- 木製デザインや素材感に魅力を感じる人
- 他人と被りにくい高級モデルを探している人
- aptX LosslessやLDACを活かせる環境を持っている人
まとめ
Noble Audio FoKus Prestige Encoreは、完全ワイヤレスイヤホンというカテゴリーの中で、デザイン・音質・機能性・所有感のすべてを高いレベルでまとめた特別な一台です。木製ハウジングと木製ケースの存在感、4ドライバー構成による本格的なサウンド設計、aptX LosslessやLDACへの対応、ANCやパーソナルサウンド補正まで含めて、単なる“高いイヤホン”ではなく、選ぶ理由が明確にあるハイエンドTWSに仕上がっています。





