P-39 訓練施設の起工式
米海軍最大の海外基地で、先進的なバーチャル訓練シミュレーターの建設が始まりました。今週、米海軍は最新のシミュレーターと訓練環境を備えた新しい建物「P-39 船舶操縦および戦闘訓練施設」の起工式を行いました。この施設は横須賀基地の正門から約400ヤードの場所に位置しており、総面積32,800平方フィート、2階建ての建物として設計され、2027年8月12日の完成が予定されています。
訓練施設の特徴
P-39 施設には、少なくとも5つの最先端シミュレーターと専用の訓練スペースが設置されます。2023年3月に SAM.gov に掲載された契約通知によると、訓練プログラムでは次のような重要なスキルをカバーします:
- 航海術および船舶操縦
- 対空およびミサイル防衛
- レーダー航法
- 対潜水艦戦
- 多目的再構成可能な訓練システム
これらのシミュレーターは、複雑な海上作戦において現実的で包括的な訓練シナリオを提供し、乗組員の能力向上に寄与します。
契約および建設の詳細
P-39 施設の建設に関して、63.5百万ドルの契約が2023年5月21日に 東急建設株式会社 に授与されました。このプロジェクトの監督は、米国陸軍工兵隊のスポークスマンであるチャールズ・マイブ氏が担当しています。シミュレーターの具体的な種類や使用者に関する追加情報は、マイブ氏および基地広報担当者のジャスティン・ケラー氏からはまだ明らかにされていません。
横須賀の訓練能力の向上
P-39 船舶操縦および戦闘訓練施設は、近年横須賀の第7艦隊母港に追加された2つ目の高技術施設となります。2022年には、対潜水艦戦訓練センターが開設され、乗組員がインタラクティブな 3D モデルを使った敵艦追跡やシミュレーションコース、インストラクターによる演習、仮想シミュレーションを通じて訓練を受けることが可能になりました。
公式の起工式
起工式には、米海軍、米国陸軍工兵隊、東急建設の代表者を含む約40名が出席しました。式典では、基地から南に約4キロに位置する諏訪大神社の神職による伝統的な神道の浄化と祈祷の儀式が行われました。
「東急建設として、米国と日本と共にインド太平洋地域の安全保障に貢献できることを光栄に思います」と、東急建設の建設部門の総支配人である実野明氏は式典で述べました。また、式典の締めくくりとして、「本日の出席者全員の福祉と、米国と日本の友情の更なる発展を心から祈念いたします」と挨拶しました。
戦略的重要性と今後の展望
P-39 訓練施設の設立は、インド太平洋地域における米海軍の海上優位性を維持・強化するための取り組みを象徴しています。先進的な訓練技術に投資することで、米海軍は複雑な海上作戦に対処するための必要なスキルを水兵に提供することを目指しています。
高技術シミュレーターを訓練プログラムに導入することで、学習プロセスの効率化が図られるだけでなく、海軍の人員がさまざまな戦闘および作戦シナリオに適切に準備されることが保証されます。地政学的緊張が軍事戦略に影響を与え続ける中で、P-39 のような施設は、米海軍の運用準備と戦術的熟練度を支える上で重要な役割を果たすでしょう。